転居先調査

連絡のつかなくなった相手が、いつの間にか引っ越していた。貸したお金や家賃、養育費の請求を前に進めたくても、送り先がわからなければ手続きが止まってしまいます。公開されている情報と現地での確認をもとに、新しい住まいを確かめます。

引っ越し先がわからず困っているとき

転居先調査のご相談は、引っ越しそのものよりも、その先の手続きが進まないという困りごとから始まることがほとんどです。たとえば次のような場面です。

  • 家賃の滞納を残したまま、入居者が荷物ごと姿を消した
  • 貸したお金の返済が止まり、住所を訪ねたら空き部屋になっていた
  • 養育費や慰謝料を請求したいのに、相手の現住所がわからない
  • 裁判を起こそうとしても、書類を送る先が定まらず手続きに入れない
  • 昔の知人や恩人と連絡が途絶え、手紙が宛先不明で戻ってきた

相手が故意に姿を消したのか、事情があって引っ越しの連絡ができなかったのかは、外からはわかりません。いずれの場合でも、まず「今どこに住んでいるのか」という事実を確かめられれば、次にとるべき手段が見えてきます。

なお、人が行方不明になっていて生活の拠点そのものがつかめない場合は、行方調査の範囲になります。転居先調査は、旧住所という確かな出発点があり、そこから新しい住まいをたどれる場合に向いた調査です。

転居先を確かめる方法

転居先調査は、旧住所を起点に、現地で確認できる事実を積み重ねていく調査です。特別な裏技があるわけではなく、地道な確認作業の組み合わせで進めます。

旧住所まわりの状況確認

最初に、旧住所の建物や部屋の現在の状況を見ます。表札や郵便受けの表示が外されているか、電気やガスのメーターが止められているか、カーテンや荷物が残っているかといった点は、いつ頃まで住んでいたのかを推し量る材料になります。調査員が周囲の迷惑にならないよう配慮しながら、外から見える範囲で確認し、写真で記録します。

近隣での聞き込み

引っ越しのときに挨拶をしていたり、荷物の搬出を見かけていたりする近隣の方から、転居の時期や様子を聞けることがあります。聞き込みでは、転居を調べていることや依頼者の事情が相手に伝わらないよう、聞き方を慎重に選びます。ただし、管理会社や公的機関の職員になりすますような方法はとりません。相手の生活を詮索する聞き方もせず、教えていただける範囲のお話だけを伺います。

引っ越しの動きを押さえる

まだ旧住所に荷物が残っている段階や、引っ越しの日が近いとわかっている場合は、搬出の様子を確認して記録できることがあります。転居の事実と日時を確かめられるだけでなく、その後の行き先を確認する手がかりにもなります。ただし、これはご依頼のタイミングに左右されるため、お急ぎのときほど早めのご相談をおすすめします。

新しい住まいの裏づけ

転居先の見当がついたら、その場所に本人が実際に生活している様子があるかを現地で確かめます。建物の外観、部屋の位置、表札や郵便受けの表示、出入りの様子などを日時とともに記録し、報告書にまとめます。「ここかもしれない」という推測で終わらせず、確認できた事実と、確認できなかった事柄を分けてお伝えします。

ご依頼の目的について

転居先調査では、ご依頼の際に、まず「なぜ相手の住所を知る必要があるのか」を伺います。住所は、その人の生活の拠点そのものだからです。目的が正当なものかどうかを確認できないご依頼は、お受けしていません。

お引き受けしやすい目的には、次のようなものがあります。

  • 賃料や貸金、立替金など、金銭の請求を行うため
  • 養育費や慰謝料、財産分与などの請求や話し合いのため
  • 訴状などの書類を送る送達先を確認するため
  • 相続の連絡や、遺産分割の協議のため
  • 管理物件の明け渡しや残置物の整理について連絡するため

反対に、相手が居場所を知られたくないために転居したと考えられる場合、特に配偶者や交際相手からの暴力、つきまといから逃れて引っ越した可能性がある場合は、調査をお引き受けできません。ご相談の中でそうした事情がうかがえたときも、その旨をお伝えして、調査は行わない判断をします。

法律上できないこと

当社が行わないこと

住民票や戸籍の附票を、本人以外が不正に取り寄せることはしません。郵便物の盗み見や転送情報の聞き出し、宅配業者や管理会社への身分を偽った問い合わせ、相手の自宅や車への侵入、GPS機器の無断取り付け、スマートフォンやSNSへの無断アクセスも、いずれも法律に触れるため行いません。

探偵業は、探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)にもとづく届出をして営む仕事です。ご契約の際は、調査の結果を犯罪や違法な目的に使わないことを書面で確認します。

住民票の写しなどは、個人情報の保護のために、取得できる人や理由が法律で厳しく限られています。これらを探偵が自由に取れるかのように説明する業者がいるとすれば、慎重に考えてください。合法的な調査の範囲で確認できる事実と、裁判手続きや弁護士を通じて行う手続きとを分けて考えることが、結果としてご依頼者の手続きを守ることにつながります。

住所がわかったあとの進め方

転居先を確認できたら、それで終わりではありません。何のために住所を知りたかったのかによって、次の一歩が変わります。

請求や話し合いが目的であれば、内容証明郵便の送付や、支払督促・訴訟といった手続きに進むのが一般的です。このとき、調査報告書は「相手がそこに住んでいる」ことを示す資料として役立ちます。提携弁護士へのご相談もおつなぎでき、報告書をもとに、どの手続きが適しているかを一緒に整理できます。

また、調査で転居先がつかめなかったとしても、裁判の手続きの中で弁護士を通じて住所を調べる方法が残されていることがあります。調査で確認できた範囲を報告書にまとめておけば、その後の手続きでも、これまでに何を試したのかを示す資料になります。当社の調査だけで解決を目指すのではなく、あなたの目的に最も近い道筋を一緒に考えます。

なお、当社から相手に連絡を取ったり、代わりに請求したりすることはありません。住所をお伝えしたあとの連絡は、ご依頼者ご自身か、弁護士を通じて行っていただきます。

モデルケース

賃貸アパートを複数経営している五十代の男性からのご相談です。半年分の家賃を滞納していた入居者が、ある日部屋を空けて姿を消しました。保証会社とも連絡がつかず、貸主としては、残された荷物の扱いも請求も進められない状態でした。調査員が建物を確認したところ、部屋は空になっており、近隣の方から「月末の夜に、小型トラックで荷物を運び出していた」という話を聞くことができました。その後の聞き込みと現地確認を重ね、入居者が同じ県内の別の集合住宅に移っていることを、表札と出入りの様子から日時つきで記録できました。ご依頼者は報告書を弁護士に示して、支払督促の手続きを進めることにしました。

※実在の案件ではなく、ご相談の多い状況をもとに作成した例です。

ご依頼から報告までの流れ

  1. 無料相談:電話・LINE・フォームから、旧住所と、相手の名前、引っ越しに気づいた経緯をお聞かせください。匿名でのご相談もできます。
  2. 目的の確認とお見積り:転居先を知る理由を伺い、調査として成り立つかどうかを判断します。そのうえで調査の方法・期間と費用をご提示します。
  3. ご契約:探偵業法で定められた重要事項をご説明し、書面を交わしてから調査を始めます。納得できない場合は、契約していただく必要はありません。
  4. 調査の実施:旧住所の確認、聞き込み、転居先の裏づけを順に進めます。途中で状況が大きく変わったときは、ご依頼者にお知らせして今後の進め方を相談します。
  5. 調査報告書のお渡し:確認できた事実を、日時・場所がわかる形で写真とともにまとめます。確認できなかった点も、そのまま記載します。
  6. その後のご相談:請求や手続きに進む場合は、提携弁護士へのご相談につなぐことができます。

手元で整理しておきたいこと

調査を始める前に、お手元にある情報をできるだけ集めておくと、調査の組み立てが具体的になり、無駄な日数を減らせます。次のような情報が役立ちます。

  • 旧住所(建物名・部屋番号を含む)と、いつ頃まで住んでいたか
  • 相手の氏名の漢字表記、年齢のめやす、家族構成
  • 契約書や借用書、やり取りの記録など、相手との関係を示す書類
  • 勤務先や通勤手段、利用していた車の特徴など、生活の様子がわかること
  • これまでに自分で連絡を試みた日付と、その結果

反対に、相手の旧住所に何度も足を運んだり、近隣に事情を詳しく話して回ったりすることは、控えていただくようお願いしています。相手に警戒されて、さらに連絡を絶たれてしまうことがあるためです。また、噂が広まって近隣の方に迷惑をかけたり、ご依頼者ご自身が思わぬ誤解を受けたりする場合もあります。動く前に、一度ご相談ください。

費用が決まるしくみ

当社の料金は完全見積り制です。ご相談の内容をうかがったうえで、調査の内容と費用を最初にお伝えし、お見積り以外の費用を請求することはありません。ご承諾をいただかないまま、調査を追加したり延長したりすることもありません。

転居先調査の費用は、主に次のような条件で変わります。

  • 引っ越しから経過した期間と、現在わかっている手がかりの量
  • 調査が必要な地域の広さと、遠方への移動の有無
  • 聞き込みや現地確認に必要な日数と人数
  • 転居先の見当がついているかどうか

引っ越しから間もなく、近隣にも様子を覚えている人がいる段階であれば、調査は短くすみやすくなります。時間がたつほど手がかりが減り、確認に日数がかかる傾向があるため、気になった時点でのご相談をおすすめします。どの程度の調査が必要かは、ご予算もうかがいながら、一緒に考えます。

料金の考え方をくわしく見る

よくあるご質問

旧住所しか知らなくても、調査を頼めますか。

はい。旧住所と、最後に連絡が取れた時期がわかれば、調査を始められることがあります。ただし引っ越しから時間がたつほど手がかりは少なくなります。お手元の情報を拝見したうえで、調査として成り立つかどうかを先にお伝えします。

調査をしても、転居先がわからないことはありますか。

あります。新しい住まいに表札や郵便受けの表示がない場合や、すでに別の地域へ移っている場合など、確認が難しいケースもあります。確認できた範囲とできなかった範囲を、そのまま報告書に記載します。見つからなかった場合の次の手段も、あわせてご相談できます。

家賃を払わずに出ていった入居者を探したいのですが、受けてもらえますか。

賃料の請求や連絡のためであれば、目的として確認できるため、ご相談をお受けします。管理会社や貸主の方からのご依頼も多い分野です。契約書や滞納の経緯がわかる書類を拝見し、請求の手続きにつなげる前提で調査を組み立てます。

元配偶者や元交際相手の引っ越し先を知りたいのですが。

養育費や慰謝料の請求など、正当な理由があって連絡を取る必要がある場合は、内容を確認したうえで判断します。一方で、相手が居場所を知られたくない事情で転居した可能性がある場合や、つきまといにつながるおそれがある場合は、お引き受けできません。

遠くへ引っ越したようですが、対応してもらえますか。

本部から調査員が移動するほか、全国の提携調査員と連携して対応します。引っ越し先の見当がついている地域があれば、お知らせください。調査の範囲を絞りやすくなり、費用の見通しも立てやすくなります。

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