職場・企業調査

従業員の不正の疑いや、新しい取引先への不安は、確かめ方を誤ると会社の側が責任を問われることがあります。就業規則や関係する法律の範囲で、処分や取引の判断に使える事実を記録します。

社内に残る違和感を、そのままにしていませんか

  • 在庫や備品、経費の数字が合わないが、誰の仕業か見当がつかない
  • 外回りの担当者が、何時間も連絡のつかない日がある
  • 在職中の社員が、競合の人物と会っているらしい
  • 社外に出ないはずの資料が、取引先や競合に渡っている形跡がある
  • 新しい取引先から前払いを求められたが、相手の実態に不安がある
  • 社内の相談窓口に、特定の社員についての訴えが寄せられた

違和感があるだけで特定の社員を疑って責めてしまうと、事実でなかったときに職場の信頼を大きく損ないます。まずは何が起きているのかを、冷静に切り分けることが大切です。ご相談は経営者の方だけでなく、総務や人事のご担当者からもお受けしています。

ご相談の三つの型と、確かめる内容

職場・企業調査は、会社や職場にかかわる事実を、合法的な方法で確かめる調査です。ご相談は大きく三つに分かれ、確かめる内容も進め方も異なります。

ご相談の型確かめること主な方法
従業員の行動勤務時間中の所在、無断の副業、競合との接触行動確認(尾行・張り込み)と記録
取引先・取引候補先事業所の実在、営業の実態、周囲での評判公開情報の確認、現地確認、聞き込み
社内トラブル訴えの内容と、客観的な事実が合っているか関係者の行動確認、公開情報の確認

どの型でも共通しているのは、調査の目的を先に決めることです。処分を検討するのか、取引を見送るのか、再発を防ぎたいのかによって、集めるべき記録が変わるからです。

従業員の不正が疑われるとき

勤務時間中の所在と行動

営業や配送など外出の多い仕事では、業務の時間に私用で動いていないかが問題になります。調査員が勤務先を出てから戻るまでの移動経路、立ち寄った場所、滞在した時間を記録します。会社に残っている訪問記録や日報と突き合わせることで、報告された行動と実際の行動に食い違いがあるかを確認できます。

確認するのは、原則として業務に関係する時間と場所に限ります。休日や退勤後の私生活を広く調べることはしません。

副業・競業と、取引先の引き抜き

副業を禁じている会社で、勤務時間外に別の仕事をしている場合や、競合する会社の関係者と継続して会っている場合は、その出入りの場面と日時を記録します。退職を予定している社員が顧客を連れて出ようとしているときも、接触の事実を押さえておくと、その後の話し合いで根拠を示しやすくなります。

金品や経費にかかわる不正

横領や不正な経費の請求は、帳簿や領収書の突き合わせが出発点になります。この部分は、社内の監査や公認会計士など会計の専門家の仕事です。調査員が担うのは、疑わしい取引先との面会や金品の受け渡しといった、人の動きの記録です。帳簿の確認と行動の記録を組み合わせることで、事実関係が見えやすくなります。

取引先・取引候補先を確かめるとき

新しい取引では、名刺や契約書だけでは見えない部分があります。会社の登記事項(所在地、代表者、事業の目的など)は、法務局で誰でも確認できる公開情報です。調査では、これを出発点にして、次の点を確かめます。

  • 登記された所在地に、事業所が実際にあるか
  • 看板や人の出入り、郵便物の様子など、営業している様子があるか
  • 代表者や役員について、公開されている情報に不自然な点はないか
  • 近隣や同じ業界の中で、どのように見られているか

一方で、相手企業の銀行口座や取引の内容、信用情報機関の記録を調べることはできません。財務の状況は、決算書の提出を求めることや、信用調査会社の資料を併用することで補う方法をおすすめします。当社の調査は、書類の外側にある「現地の実態」を確かめる役割です。

調査の前に、社内で整えておくこと

調査を始める前に社内で次のことを確認しておくと、集めた記録をその後の対応にいかしやすくなります。

  • 就業規則に、副業・競業・情報の取り扱い・懲戒についての定めがあるかを見直す
  • 調査を知る人を、経営者と人事・総務の責任者などごく少数に絞る。対象者の同僚や上司に漏れると、証拠を隠されたり、職場に動揺が広がったりする
  • 調査の目的を、処分・返金の請求・再発防止のどれにするかをあらかじめ決める
  • 懲戒処分や解雇を考えるなら、労務に詳しい弁護士や社会保険労務士に、手順を先に相談する

記録がそろっていても、処分の手順を誤ると、処分そのものが無効と判断されることがあります。調査と社内の手続きは、並行して準備しておくと安心です。対象となった社員への聞き取りは、記録を取り終えてからにしてください。先に本人へ問いただすと、行動を変えられて調査が難しくなります。

法律上できないこと

当社が行わないこと

社員のパソコンやスマートフォンの無断解析、メールやチャットの無断閲覧、会話の盗聴、社内システムへの不正なアクセス、事業所や社員の自宅への侵入、GPS機器の無断取り付け、本人や会社関係者になりすました聞き込み、戸籍・住民票・銀行口座・信用情報・通話記録・携帯電話の契約者情報の不正な取得は、いずれも法律に触れるため行いません。

思想や信条、病歴、労働組合の活動など、業務と関係のない事柄を調べることもお引き受けしていません。特に労働組合の活動を理由にした調査は、不当労働行為にあたるおそれがあります。社員を退職に追い込む目的や、個人的な感情を晴らす目的のご依頼も、お断りしています。

また、探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)にもとづき、ご契約の際には、調査の結果を違法な目的に使わないことを書面で確認させていただきます。

調査の進め方

  1. 無料相談:電話・LINE・フォームから、社内で起きていることをお聞かせください。社名や氏名を伏せたままでもかまいません。
  2. 目的の整理とお見積り:誰の・どの行動の・どの期間を確かめるかを絞り込み、調査の日数と方法、費用をご提示します。調査が必要ないとわかった場合は、そのようにお伝えします。
  3. ご契約:法人の場合は、ご契約の担当者が会社を代表して依頼できる立場かどうかも確認します。重要事項をご説明し、書面を交わしてから調査を始めます。
  4. 調査の実施:調査員が行動確認や現地確認を行い、写真や映像で記録します。調査日の追加が必要なときは、ご承諾をいただいてから進めます。
  5. 調査報告書のお渡し:日時・場所・人物がわかる形にまとめた報告書をお渡しします。
  6. その後のご相談:処分や返金の請求、取引の見直しに進む場合は、提携弁護士へのご相談につなぐことができます。
モデルケース

従業員が数十名の卸売会社の経営者からのご相談です。外回りを担当する営業社員の売上が落ち、日報には訪問先が並んでいるのに、取引先から「最近は来ていない」という声が聞こえてきました。日報と照らし合わせて確認する日を三日に絞り調査したところ、日報にある訪問先へは行かず、昼間の数時間を自宅近くで過ごす様子と、競合する会社の関係者と会う場面が記録できました。経営者は報告書をもとに弁護士と手順を確認し、本人との面談に臨みました。

※実在の案件ではなく、ご相談の多い状況をもとに作成した例です。

報告書を社内の判断にどう使うか

報告書は、調査員が見た事実の記録です。その事実を、不正と評価するか、どのような処分とするかを決めるのは会社であり、法的な判断が必要な場面では弁護士の意見が欠かせません。報告書だけを突きつけて本人を責めるのではなく、事実をもとに、本人の説明を聞く場を設けるのが基本です。

取引先の調査では、報告書の内容を踏まえて、取引の開始、条件の見直し、見送りのいずれかを判断します。実態に問題が見つからなかったという結果も、安心して取引を進めるための大切な材料です。

費用が決まるしくみ

当社の料金は完全見積り制です。ご相談の内容をうかがったうえで、必要な調査の内容と費用を最初にお伝えし、お見積り以外の費用を請求することはありません。ご承諾をいただかないまま調査を延長したり、追加したりすることもありません。

職場・企業調査の費用は、主に次のような条件で変わります。

  • 調べる対象の人数や、確認する事業所の数
  • 調査を行う日数と時間
  • 調査員の人数や車両の要否
  • 調査を行う地域や、遠方への移動の有無
  • 対象者の勤務時間や外出の予定が、どの程度わかっているか

外出の曜日や時間帯に傾向があれば、調査日を絞り込んで費用を抑えやすくなります。取引先の確認であれば、確認する項目を絞ることで調査の範囲を小さくできます。ご予算もうかがいながら、必要な範囲に絞ったご提案をします。

料金の考え方をくわしく見る

よくあるご質問

社名や社員の名前を伏せて、相談できますか。

最初のご相談は、社名や氏名を伏せたままでかまいません。状況をうかがって調査が必要かどうかを一緒に考えます。ただし、調査に入る段階では、対象となる人物や会社を特定する必要があります。その際は契約の前に、調査の目的と情報の取り扱いをご説明します。

調査の結果は、解雇や懲戒処分にそのまま使えますか。

報告書は、いつ・どこで・何をしていたかという事実の記録です。処分が有効と認められるかどうかは、就業規則の定め、行為の内容や程度、処分に至る手続きなどで判断が分かれます。処分を考えている場合は、報告書をもとに弁護士へ相談してください。ご希望があれば提携弁護士につなぎます。

退職した元社員が、取引先を引き抜いているようです。調べられますか。

在職中から競合と接触していた場合や、退職後に会社の顧客へ営業をかけている場合など、会社の利益にかかわる行動は確認できる範囲があります。一方、退職後の私生活まで調べることはしません。競業を禁じる約束が有効かどうかは契約の内容によるため、あわせて弁護士の確認をおすすめします。

社員のパソコンやメールの中身を調べてもらえますか。

社員のパソコンやスマートフォン、メール、チャットを無断で解析したり閲覧したりすることはできません。当社が行うのは、人の行動や、会社・事業所の実態を確認する調査です。社内システムの記録の確認が必要な場合は、社内の管理者や専門の事業者、弁護士へのご相談をおすすめします。

取引先が遠方の県にある場合も、調査できますか。

はい。本部から調査員が移動するほか、全国の提携調査員と連携して対応します。事業所の所在地や、確認したい点をあらかじめお知らせいただくと、現地での確認の段取りが組みやすくなります。

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