車しか手がかりがないとき
相手の名前も住所も知らないのに、車だけは見ている。自動車所有者調査のご相談は、そうした状況から始まることが多くあります。
- 駐車場で車に傷をつけられたが、相手は名乗らずに立ち去った
- お金を貸した相手と連絡が取れなくなり、最後に会ったときの車しかわからない
- 自宅や職場の近くに、見覚えのない車が何度も止まっている
- 配偶者が、見たことのない車に乗っているところを見かけた
- 取引や契約のあと、相手の所在がつかめなくなった
車は相手のことを知る大きな手がかりですが、それだけで人物が決まるわけではありません。どこまでわかるのか、何を先にすべきかを、焦らず整理するところから始めましょう。
車から読み取れる手がかり
調査の出発点は、お手元の情報を細かく分けて確かめることです。ナンバーが全部わからなくても、複数の手がかりが重なると絞り込める場合があります。
ナンバーと車の外見
ナンバープレートの地名や分類番号、ひらがな、数字の一部でも貴重な情報です。あわせて、車種、色、車体の大きさ、傷やへこみ、ステッカーや社名の入った表示、ホイールやカスタムの特徴などを書き出します。写真や防犯カメラの映像があれば、拡大して見える部分を一緒に確認します。
見かけた日時と場所
車がいつ、どこにあったかは、人物を絞り込むうえで重要です。毎週同じ曜日に同じ場所へ来るのか、夜だけなのか。駐車場の管理会社や商業施設の防犯カメラが、映像を保管している期間にも限りがあります。思い出した順にメモを取り、日付をそろえておいてください。
車の使われ方
自家用か、営業や配送などの業務用か、レンタカーやカーシェアか。車の使われ方によって、調べる方向は変わります。たとえば業務用なら、車体の表示から事業者の手がかりが得られることもありますし、レンタカーであれば、貸出の記録は事業者が管理しているため、利用者の情報を調査で聞き出すことはできません。
「所有者」と「使っている人」は同じとは限りません
車の持ち主として登録されている人と、実際に運転している人が別、ということはよくあります。家族名義の車、会社名義の社用車、ローン会社などが所有者になっている車、知人から借りている車などです。
ご依頼の目的が、事故の相手への連絡なのか、返済を求める相手の居場所の確認なのかによって、知りたいのは名義人なのか運転者なのかが変わります。調査では、名義だけに注目せず、その車を日ごろ使っている人物と、その人の行動の拠点を見ていきます。名義人の情報だけを追うと、実際に連絡を取りたい相手から遠ざかってしまうこともあるためです。
探偵が行う調査
車の持ち主を探る調査では、探偵が行えるのは、公道や人が出入りできる場所から確認できる事実を、記録として積み上げることです。具体的には次のような調査になります。
現地での確認と聞き込み
車が目撃された場所へ赴き、駐車の状況や出入りの様子、周辺の防犯カメラの設置状況を確認します。車が出入りする建物の管理会社や近隣の方にお話をうかがうこともありますが、聞き込みは、依頼者のお名前やご依頼の内容が伝わらないよう、方法を慎重に選んで行います。ただし、関係者になりすますなど、法律に触れる方法はとりません。
車の動きの確認(行動確認)
車が現れそうな場所で張り込み、車が動いたときは尾行して、立ち寄り先や帰着先を確認します。駐車場や勤務先、自宅の建物が確認できれば、人物の絞り込みや、その後の連絡の手がかりになります。確認の様子は写真や映像で記録し、日時・場所・車の特徴がわかる報告書にまとめます。
正当な手続きとの組み合わせ
車の登録情報には、法律で定められた請求の手続きがあり、請求には正当な理由が必要です。損害賠償の請求を考えている場合などは、弁護士を通じた手続きが現実的な方法になることがあります。当社の調査で集めた記録が、そうした手続きを進めるときの裏付けになる場合もあります。ご希望があれば、提携弁護士へのご相談につなぎます。
法律上できないこと
当社が行わないこと
ナンバーや車台番号から氏名・住所・電話番号を不正に取り出すこと、関係機関の職員や事業者に対し本来開示されない情報を求めること、関係者になりすまして車の持ち主を聞き出すこと、車へのGPS機器の無断取り付け、車内への侵入や持ち物の確認、相手のスマートフォンなどの無断操作は、いずれも法律に触れるため行いません。別れさせるための工作や、仕返しを目的とした調査もお引き受けしていません。
「ナンバーさえわかれば、探偵は持ち主を調べられる」というお話を耳にすることがあるかもしれません。しかし、車の登録情報や個人情報は、法律にもとづいて守られています。探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)により、探偵は法律で認められた範囲でしか調査できません。また、契約の際には、調査の結果を犯罪や違法な目的に使わないことを書面で確認させていただきます。
違法な方法で得た情報は、事故の賠償や返済を求める場面で使えないばかりか、ご依頼者が責任を問われるおそれもあります。つきまといが目的と考えられる場合や、相手が避難している可能性のある場合は、調査のご依頼をお受けしません。
調査の前に済ませておきたいこと
車をめぐるトラブルは、探偵に依頼する前にできることがいくつもあります。先に動いていただくほうが、早く、費用をかけずに解決できる場合も少なくありません。
- 事故や当て逃げ、ひき逃げにあたるときは、すぐに警察へ届け出る。届出がないと、事故の証明や保険の手続きが進みにくくなります
- ご自身の車が被害にあったときは、加入している保険会社に連絡し、使える補償を確認する
- 傷やへこみ、駐車の状況、相手の車の写真を、日付がわかる形で残す
- 駐車場や商業施設の管理者に、防犯カメラの映像が残っていないかを早めに問い合わせる。映像は一定の期間で消えてしまいます
- 貸したお金や取引のトラブルでは、契約書やメッセージ、振込の記録をそろえて、弁護士や消費生活センターへの相談も検討する
こうした手続きを経ても相手がわからない、あるいは所在をつかめないときに、探偵の調査が役に立ちます。どこまで進んでいるかをお聞かせいただければ、調査が必要な部分だけに絞ってご提案します。
ご相談から報告までの流れ
- 無料相談:電話・LINE・フォームから、車を見かけた経緯と、お持ちの情報をお聞かせください。匿名でもかまいません。写真やメモがあればお見せください。
- 手がかりの整理と可否の判断:車の特徴、日時、場所から、調査で見込める範囲を確認します。調査より先に警察や弁護士への相談をおすすめする場合は、その旨をお伝えします。
- お見積りとご契約:調査の内容、日数、人数と費用をご提示します。法律で定められた重要事項をご説明し、書面を交わしてから調査を始めます。
- 調査の実施:現地確認や張り込み、車の動きの確認を行い、写真や映像で記録します。途中で追加の調査が必要と判断したときも、ご承諾をいただいてから進めます。
- 調査報告書のお渡し:確認できた車の動き、立ち寄り先、人物の手がかりを、日時と場所がわかる形でまとめます。
- その後のご相談:請求や話し合いに進む場合は、提携弁護士へのご相談につなぐことができます。
知人に数十万円を貸した五十代の男性からのご相談です。相手は数か月前から電話に出なくなり、住まいも引っ越した様子でした。手がかりは、相手が乗っていた白い軽自動車の車種と、ナンバーの数字の一部、それに以前に二人で会った喫茶店の場所だけでした。お話をうかがい、相手が仕事帰りに立ち寄っていたという話から、喫茶店周辺の駐車場と平日の夜を中心に調査日を設けました。調査の結果、同じ特徴の車が決まった時間に現れ、その後、郊外の集合住宅の駐車場に入る様子を記録できました。ご依頼者は報告書を持って弁護士に相談し、返済を求める手続きを進めることにしました。
※実在の案件ではなく、ご相談の多い状況をもとに作成した例です。
料金の考え方
当社の料金は完全見積り制です。ご相談の内容をうかがったうえで、必要な調査と費用を最初にお伝えし、お見積り以外の費用を請求することはありません。ご承諾をいただかないまま調査を延長したり、追加したりすることもありません。
自動車所有者調査の費用は、主に次のような条件で変わります。
- 車の特徴や目撃情報など、手がかりの多さ
- 車が現れる場所や時間が、どの程度絞り込めているか
- 調査に必要な調査員の人数や車両、調査日数
- 調査を行う地域や、遠方への移動の有無
車が現れる曜日や時間帯の見当がついていれば、調査日を絞り込めるため、費用を抑えやすくなります。反対に、手がかりが少ない場合は、まず車の動きを把握する調査から始めることもあります。ご予算もうかがいながら、無理のない進め方を一緒に考えます。
よくあるご質問
ナンバープレートの番号だけで、持ち主の名前や住所を調べてもらえますか。
番号から氏名や住所を探偵が直接調べて取り出すことはできませんし、そうした方法はお引き受けしません。車の登録情報には法律で定められた請求の手続きがあり、正当な理由が求められます。ご自身や弁護士が手続きできる場合もあるため、お話をうかがったうえで、使える手段を一緒に整理します。
ナンバーを一部しか覚えていない、車種も自信がないという場合でも相談できますか。
ご相談いただけます。ただし、手がかりが少ないほど調査で確かめられる範囲は狭くなります。いつどこで見かけたか、周辺に防犯カメラがあるかなど、周りの状況まで含めて拝見し、調査で見込める範囲と難しい点を正直にお伝えします。
当て逃げやひき逃げの相手を探したいのですが、探偵に頼めますか。
事故や事件にあたる場合は、まず警察への届出が先になります。警察の捜査と並行して、事故現場周辺の状況の整理や、車の特徴の洗い出しなど、補助的な調査をご提案できる場合があります。まずは警察と保険会社への連絡を済ませたうえでご相談ください。
自分の車に誰かが近づいている気がします。この調査で相手がわかりますか。
つきまといが疑われるときは、ご自身の安全の確保が最優先です。警察への相談とあわせて、不審な車が現れた日時や場所の記録を整えることで、対策を進めやすくなります。状況によっては、ストーカー・嫌がらせ対策の調査をご案内します。
調査でわかった車の持ち主に、直接会いに行ってもよいですか。
おすすめしていません。相手に警戒されたり、トラブルに発展したりするおそれがあるためです。損害賠償や返済などの請求が目的の場合は、報告書をもとに、弁護士を通じて連絡をとる方法をご案内します。